コロナ「第5波」医療現場の最前線「効果的な治療が確立されるも入院できず」

公開日: 更新日:

 8月18日時点で、東京都はコロナ患者を受け入れ可能な病床を5967床確保していて、3815人が入院中と発表している。まだ2000床近く余剰があるように見えるが、実際の現場ではベッドは空いていても設備が整っていなかったり、スタッフの数が足りずに対応できないなど、すでに限界を超えつつあるという。

 以前に比べ、新型コロナ治療は大きく進化している。江戸川病院グループでは、入院が必要な患者には、発症から10日ほどで体内に抗体が作られるまで重症化を防ぐことを基本に、いくつかの薬を組み合わせる治療が効果をあげている。

 サイトカインの暴走をコントロールしながら炎症を抑えるリウマチ薬のトシリズマブ、抗ウイルス薬のレムデシビル、過剰な免疫反応を抑制するリウマチ薬のバリシチニブを併用しながら、血栓の形成によって起こる合併症を予防するため抗凝固薬も使われる。

「さらに、抗原定量検査でウイルス量が50(ピコグラム/ミリリットル)程度に減った段階で、免疫反応や炎症を抑制するためステロイド薬の『デカドロン』(デキサメタゾン)を投与します。ステロイド薬は、体内のウイルス量が多い初期に投与するとウイルスが減るスピードが落ちるので、寛解するまでに時間がかかってしまう。ですから、ウイルス量がある程度まで少なくなった段階で使うことが重要です」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  3. 3

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が“本塁打王を捨てた”本当の理由...トップに2本差でも欠場のまさか

  4. 9

    “条件”以上にFA選手の心を動かす日本ハムの「圧倒的プレゼン力」 福谷浩司を獲得で3年連続FA補強成功

  5. 10

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?