著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

ニシンは生より干物の方が栄養価が高い ダイエット効果も

公開日: 更新日:

 世界一臭いと言われている食べ物「シュールストレミング」という缶詰にも使われているニシン。ドリアンや納豆よりも臭い缶詰とされますが、お刺し身や干物、塩焼きで食べるニシンは香り豊かなおいしい魚です。

 国産のニシンはほとんどが北海道で取れますが、数が減ってきているためスーパーなどで見かける加工品の多くは輸入されたタイセイヨウニシンがほとんど。ニシンの卵である数の子を取るタイミングとしては産卵期の春が旬ですが、ニシン自体は今の時季に旬を迎えます。同じ青魚であるサバやサンマなどと比較すると、調理する頻度は低いかもしれませんが、栄養価が高いのでこの時季は特におすすめです。

 栄養素の中で最も注目したいのが、DHAとEPAなどのn3系多価不飽和脂肪酸の含有量。青魚に多く含まれる栄養素として知られ、DHAは脳の働きを活発にし、記憶力や学習能力向上に効果があるとされ、EPAは血液をサラサラにする働きを持っています。

 日本人の食事摂取基準(厚生労働省)でも、取って欲しい脂質とされていますし、マウスの実験では体重や皮下脂肪、内臓脂肪を減らす働き、朝食に取ることで体内時計を朝型にリセットする効果、花粉症の予防効果も報告しています。最近ではほぼ純度100%のEPAが高脂血症や閉塞性動脈硬化症の治療薬としても使われています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々