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天野陽介日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員。北里大学東洋医学総合研究所医史学研究部客員研究員も務める。日本伝統鍼灸学会、東亜医学協会、全日本鍼灸学会、日本医史学会、日本東洋医学会所属。

鍼灸師によって効き方に違いはある? 感受性、相性、熟練度…

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 基本的に、鍼灸の刺激に対する生体反応の仕組みには個人差はありません。ですから一定の資格を持つ鍼灸師であれば、誰でも同様の効果はあるわけですが、現実には患者さん側で「効いた」「イマイチ」など、実感の程度に違いがあることも事実です。

 それにはさまざまな原因があります。まず挙げられるのが、患者さん自身の感受性の違いです。弱い刺激を好む方から、強い刺激を好む方など、受け手側(患者)も千差万別で、それらに合った治療方法が、治療効果をより実感しやすいという面があります。

 また、患者さんと鍼灸師との相性の良し悪しもあります。相性が良いと思えばその鍼灸師への信頼も増し、治療効果を実感しやすいということです。

 さらには、鍼灸師自体の熟練度の違いも大きいでしょう。鍼灸治療で行う診察は、治療者の五感によって患者の状態を把握することを主としますが、その診察や施術の精度が、その鍼灸師の勉強・修練具合、施術経験人数や年数の差異によっても異なってきます。

 患者さんの体の状態や生体反応の捉え方もあります。その鍼灸師が現代医学をベースに立つか、それとも東洋医学かによってもアプローチに違いが出てきますし、そもそもその鍼灸師の施術に臨むに当たっての心構えの違いもあるでしょう。

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