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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

HIV感染パンデミック収束への一歩か? 完治した世界3例目は女性

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスによるパンデミックは地球上の多くの場所でいまだに収束していません。しかしそれ以前は、パンデミックといえばエイズ禍のことでした。エイズの原因となるHIVウイルス感染は40年間にわたり不治の病でしたが、今回、世界で3例目の治癒が発表され、大きなニュースになっています。

 ニューヨークに住むこの女性はHIVの他に白血病も患っていましたが、臍帯血(さいたいけつ)移植を受け完治しました。臍帯血は妊娠した女性と赤ちゃんを結ぶ臍帯や胎盤に含まれる血液で、造血幹細胞を多く含んでいますが、出産後は不要となりほとんどが捨てられています。

 一方、これまでにHIV感染の治癒が見られた男性2人は、骨髄移植による成体幹細胞を用いた治療を受けていました。それが今回、臍帯血が注目された理由は、骨髄移植のように提供者と患者の人種や民族を完全に近いレベルに一致させる必要がなく、ずっと広く利用可能という点です。

 アメリカの臍帯血ドナー登録者のほとんどは白人ですが、今回移植を受けて成功した女性がミックストレース(2つ以上の人種ミックス)だったことから、今後HIVとがんの両方を持つアメリカ人を完治できる可能性があると考えられているのです。

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