著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

いまも残る天然痘のリスク 日本は種痘を備蓄しているが…

公開日: 更新日:

 ただしいまは、その時からさらに20年近くが経過しています。予防効果はもっと弱まっているはずです。また現在46歳以下の大半は、種痘を受けたことがないため、まったく無防備の状態です。

 天然痘ウイルスは感染力が強く、接触感染だけでなく空気感染もします。もしバイオテロが起きたら、大惨事が予想されます。天然痘患者の飛沫を吸い込んだり、膿に触れたりすると、罹患率は80%以上、死亡率は40%以上に達するとされているのです。

 厚生労働省は、テロに対応するために種痘を備蓄しています(量は非公表)。もしものときの接種体制については、2004年に「天然痘対応指針」として公表されています。医療従事者と公務員を優先すること、2人の医師を中心として1班を構成し、1班当たり、1時間につき40人程度に接種すること……などが書かれています。しかし、これで国民全員に間に合うかどうかはかなり不安ですし、そもそも量が足りるのか分かりません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    1年ぶりNHKレギュラー復活「ブラタモリ」が好調も…心配な観光番組化、案内役とのやり取りにも無理が

  2. 2

    大リストラの日産自動車に社外取締役8人が「居座り」の仰天…責任問う大合唱が止まらない

  3. 3

    眞子さん極秘出産で小室圭さんついにパパに…秋篠宮ご夫妻に初孫誕生で注目される「第一子の性別」

  4. 4

    広島新井監督がブチギレた阪神藤川監督の“無思慮”…視線合わせて握手も遺恨は消えず

  5. 5

    故・川田亜子さんトラブル判明した「謎の最期」から16年…TBS安住紳一郎アナが“あの曲”を再び

  1. 6

    三山凌輝活動休止への遅すぎた対応…SKY-HIがJYパークになれない理由

  2. 7

    所属先が突然の活動休止…体操金メダリストの兄と28年ロス五輪目指す弟が苦難を激白

  3. 8

    大阪万博は値下げ連発で赤字まっしぐら…今度は「駐車場料金」を割引、“後手後手対応”の根本原因とは

  4. 9

    芳根京子“1人勝ち”ムード…昭和新婚ラブコメ『めおと日和』大絶賛の裏に芸能界スキャンダル続きへのウンザリ感

  5. 10

    国民民主党・玉木代表は今もって家庭も職場も大炎上中…「離婚の危機」と文春砲