著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

温浴後の早めの就寝で夜間頻尿が減る? 夜中のトイレ対策

公開日: 更新日:

 トイレの回数が多いことを「頻尿」と呼びます。頻尿の原因はさまざまですが、季節との関連性が知られており、寒い冬の時季に頻尿が起こりやすくなります。その理由として、気温が低い環境では汗をかきにくく、尿量が増える傾向にあること、寒さによって膀胱の筋肉が収縮しやすいことなどを挙げることができます。

 夜間に起こる頻尿は睡眠を妨げるだけでなく、高齢の方ではトイレに向かう途中で転倒してしまったりと、骨折やケガの原因にもなりかねません。そんななか、入浴による体の保温と夜間頻尿の関連性を検討した研究論文が、日本疫学会誌の電子版に2022年2月19日付で掲載されました。

 10月から4月の寒冷期に行われたこの研究では、日本人高齢者1051人(平均71.7歳)が対象となりました。被験者に対して、夜間のトイレ回数や入浴スタイル、就寝時間などについてアンケートを行い、温浴(浴槽につかる入浴スタイル)の有無と夜間頻尿(就寝中に2回以上の排尿)の関連性が検討されました。なお、結果に影響しうる、年齢、性別、身体活動量、利尿薬をはじめとした尿量を増やす薬の使用状況などについて統計的に補正して、解析しています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言