著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

脳を刺激し記憶力アップを狙うならちょっとだけ新しいことを

公開日: 更新日:

「新しいものによる刺激は、学習能力を向上させるだけでなく、記憶力も高める」というユニバーシティー・カレッジ・ロンドンとオットー・フォン・ゲーリケ大学の研究者らの報告(2006年)があります。新しいものを目にすると、われわれは何らかの形で報酬が得られる可能性があると考え、脳が活発化しやすくなります。

 逆に、刺激に慣れてしまうと、脳はそれが報酬と結びつかないものと学習し、中脳の活性化につながらない状態に陥ってしまいます。

 あの頃は楽しかった、昔に比べると今は面白くない--。人は年を重ねると、どうしても過去を振り返りがちになってしまいます。昔を懐かしむのは、決して悪いことではありません。過去の自分の姿に触発されて、「よしもう一回がんばってみよう!」と、ときに自分自身の背中を押す原動力にもなってくれます。

 しかし、昔を懐かしむだけではなかなか活力は生まれません。定期的に新しい刺激を自分に与えるからこそ、脳は輝きを取り戻します。中には、「新しいことを始めると、かえって脳が疲れてしまうのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、決してそうではありません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 2

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  3. 3

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  4. 4

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした

  2. 7

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  3. 8

    巨人は国内助っ人から見向きもされない球団に 天敵デュプランティエさえDeNA入り決定的

  4. 9

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 10

    佐藤輝明はWBC落選か? 大谷ジャパン30人は空前絶後の大混戦「沢村賞右腕・伊藤大海も保証なし」