著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

人が多ければ多いほど何かあった際の「見て見ぬふり」が増える

公開日: 更新日:

 デジタル上でコミュニケーションをとることが珍しくない昨今。

 読んでいるはずなのに返事がない「既読スルー」、そしてそもそも読みさえもしない「未読スルー」などは、誰もが一度は経験があると思います。

 また、複数から形成されているグループチャットやオンライン会議で誰からも反応がないと、「嫌われているのかな」「まずいことを言ったかな」と不安を抱いてしまう人もいるはず。しかし、それは単に、「傍観者効果」が働いている可能性があります。

「傍観者効果」とは、「自分がやらなくてもほかの誰かがやるだろう」と考えて行動しない心理的作用です。

 スーパーの棚から商品が落ちていたとしても、見て見ぬふりではないですが、片付けようと思わないのは、「自分がやらなくても誰かがやるだろう」という心理が働いているから。あるいは、会議で誰も意見を発しないのは、「誰かが何か言うだろう」という心理が働いているからです。

 ニューヨーク大学のダーリーとコロンビア大学のラタネが行った「傍観者効果」の実験(1968年)があります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず