著者のコラム一覧
森維久郎赤羽もり内科・腎臓内科院長

三重大学医学部卒業。日本腎臓学会専門医。2020年5月、腎臓内科、糖尿病内科、生活習慣病の診療に特化したクリニックを開院。腎臓について伝える情報サイト「腎臓内科ドットコム(https://jinzonaika.com/)」を監修。

「eGFR」は腎臓の通信簿、「尿たんぱく」は腎臓からのSOS

公開日: 更新日:

 腎機能が低下していないかどうかは、血液検査の「eGFR」と尿検査の「尿たんぱく」の数値を見ます。私の考えでは「eGFRは腎臓の通信簿、尿たんぱくは腎臓からのSOS」。

 簡単に説明すると……。eGFRは、腎臓の「糸球体」で、1分間でどれほどの血液をろ過しているかを示す値。腎臓の働きが悪くなると、処理できる血液量が低下します。私は患者さんに「eGFRは、若い健康な人の腎臓を100%としたとき、いま自分の腎臓は何%動いているかを見る検査項目」と伝えています。60%以下なら慢性腎臓病の可能性が、10%以下なら人工透析が必要になるというイメージでよいでしょう。

 一方、尿検査でも腎臓の障害を調べることが可能で、最も重要なのが尿たんぱくです。健康診断などで行われている尿たんぱくの検査は、マイナス、1+、のような形で結果が出ます。マイナスなら異常なし。尿たんぱくが1+、2+、3+の場合は何らかの異常がある可能性があります。血液検査で尿たんぱくにエラーが出た場合は、さらに詳しく、たんぱくが何グラム出ているかを調べる検査をする必要があります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々