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荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

【褥瘡(床ずれ)】薬で解熱しても発熱を繰り返していた原因は腰にあった

公開日: 更新日:

 軽い褥瘡の場合は、軟膏剤による治療のみで終わりますが、壊死がある場合などには、この部分を取り除く処置(デブリードマン)を行うケースもあります。

 冒頭の患者さんもそうでした。潰瘍部分に膿がたまり、この膿瘍が感染源になっている場合、抗菌薬により体内の細菌を殺菌できたとしても、膿瘍部分で増えた細菌がまた体内に供給されてしまいます。そのため、抗菌薬投与だけで完全に解熱するのは難しく、抗菌薬による治療に加えて、膿瘍部分を取り除く必要があるのです。

 高齢の患者さんや認知症の患者さんは、痛みなどの訴えを医師や看護師に伝えられない場合もあり、傷を見逃されてしまう事例もあるようです。

 褥瘡の予防には体圧を分散するマットなども有効です。高齢者、認知症、睡眠薬を服用されている方ら、褥瘡に注意が必要なときは試してみるのもよいかもしれません。

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