「認知症専門病院」への入院条件は?どんな処置が行われるのか

公開日: 更新日:

 認知症を発症し、在宅介護が困難になると、入居先として特別養護老人ホーム(特養)やグループホームといった高齢者の介護施設が検討されます。しかし、暴力をふるったり、暴言がひどかったりして、同世代の高齢者や同じように認知症を患っている方との共同生活が難しいと判断される患者さんは、認知症疾患医療センターを包括した「認知症専門病院」に入院されるケースがあります。認知症疾患医療センターには、総合病院型、総合病院と連携した単科病院型、外来のみの診療型の3種類があります。いずれも、認知症に関する詳しい診断を行うほか、行動・心理症状(BPSD)や体の合併症への対応、専門医療相談などを担う医療機関で、併設または提携する入院施設があります。

 入院の条件として、要介護度よりも、本人の精神状態や介護者である家族の状況が優先されています。食事や排泄(はいせつ)、軽い運動や着替えといった日常生活が営めても、自傷加害行動や精神保健福祉法における入院基準(精神疾患など)が認められた場合は入院の対象になります。ほかにも、幻聴幻視、うつ症状、徘徊、薬を飲んだり治療を受けることを拒否といった行動があれば、入院が可能になります。全国に250カ所以上の施設がありますし、対象者も多くはないので、特養やグループホームほどの順番待ちはありません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人・田中将大「巨大不良債権化」という現実…阿部監督の“ちぐはぐ指令”に二軍首脳陣から大ヒンシュク

  2. 2

    ヘイトスピーチの見本市と化した参院選の異様…横行する排外主義にアムネスティが警鐘

  3. 3

    国民民主党「新人都議」に渦巻く“スピリチュアル疑惑”…またも露呈した候補者選定のユルユルぶり

  4. 4

    巨人・田中将大を復活させる「使い方」…先発ローテの6番目、若手と併用なんてもってのほか

  5. 5

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  1. 6

    高橋真麻がフジ港浩一前社長、大多亮元専務を擁護の赤っ恥…容姿端麗な女性集めた“港会”の実態知らず?

  2. 7

    参院選「自民裏金議員15人」で当確5人だけの衝撃情勢…比例は組織票があっても狭き門

  3. 8

    ドジャースが欲しがる投手・大谷翔平の「ケツ拭き要員」…リリーフ陣の負担量はメジャー最悪

  4. 9

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  5. 10

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?