膵がんの注目治療「プレシジョンメディシン」 遺伝子変異を解析し薬を選択

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■少しでも治療の選択肢が増える意味は大きい

 遺伝的な要因を調べる「生殖細胞系列遺伝子検査」以外に、生まれたあとに起こった遺伝子変異、がん化につながった(原因となった)遺伝子変異をがん細胞において調べるのが「体細胞系列遺伝子検査」となる。

「がん化した細胞の遺伝子変異を調べ、どの治療が効きやすいのかを調べます」

 この検査で遺伝子変異が認められれば、その遺伝子変異を持つがんに効果がある薬があれば、次の治療に進む。もし、なければ、その治療には進めない。

「遺伝子変異が認められ、次の治療に進める人は実際には極めて少ないです。それでも、予後が悪く、有効な薬が少ない膵がんだからこそ、治療選択肢が少しでも増える意味は大きいのです」

 これらの最新の治療はどこでも受けられるわけではない。消化器がんの中でも膵がんの治療実績が多いところで受けるべきだ。

 そして、それ以前に私たちが押さえておくべきことは、早期発見のチャンスを逃さないこと。

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