江戸時代のメガネ店と作り方 18世紀初頭にガラスレンズ登場

公開日: 更新日:

 江戸では、1687年刊行の「江戸鹿子」、先述の「万買物調方記」に玉細工職人として南伝馬町の玉屋庄左衛門、神明前三嶋町の同作右衛門、眼鏡師として京橋南の印刷や市郎兵衛の名前が記されています。

 なお、江戸時代のメガネのレンズの原材料は水晶で、これを大和国金剛山から出土した柘榴(ざくろ)石の結晶片で磨いて作ったようです。1690年の「人倫訓蒙図彙」、1713年の「和漢三才図会」に書かれています。「和漢三才図会」によると「最近では硝子が使われている」と記されており、この頃からレンズの原材料が水晶から硝子に替わりつつあったことがうかがえます。

(メガネウオッチャー・榎本卓生)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  2. 2

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  3. 3

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  4. 4

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  5. 5

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  1. 6

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  2. 7

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方

  3. 8

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  4. 9

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  5. 10

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした