コロナ対策を続けても「結核」はなぜ減らない? 新規感染者は毎年1万人超

公開日: 更新日:

「長崎の結核罹患率がなぜ高いかはハッキリしていません。ただ、大阪などの大都市でホームレスが多いエリアでは結核患者が多いことが知られています。健診の機会が乏しく、健康保険を持っていない人が多い。しかも経済的に困窮しており、症状が現れた人を対象とした結核対策だけでは結核問題が解決できないことも事実です」

 日本で結核患者がなかなか減らない理由は他にもある。診断の遅れもそのひとつ。それにより集団感染・院内感染が増加している。

「18年までの10年間に延べ622件の集団感染が起きています。最も多いのは会社などの事業所の31%、次いで医療機関の16%、老人や障害者施設・刑務所の10%、学校10%などです。結核の集団感染は同一の感染源が、2家族以上にまたがり、20人以上に結核を感染させた場合と定義されています。集団感染が増えているということは一般の人だけでなく医療機関で働く人の間でも結核への意識が薄れ、結核の早期発見がしづらくなっていることを示します」

 結核は早期発見・早期治療により治せる病気になっている。

 咳や痰などの症状が2週間以上続く、体重が減った、など結核を疑う症状があるときは、早めに医療機関を受診することだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束