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名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

感染症の流行に終わりなし…不要不急の外出禁止がもたらした矛盾

公開日: 更新日:

 そんなふうに考えると、コロナの問題も決して新しい問題ではない。これまで繰り返し現れた問題のひとつに過ぎないし、時々現れるだけではなく、解決されずに常に今ここにある問題のひとつというだけだ。だから、コロナの患者がゼロになったからといって、それは流行が終わったというだけのことで、問題が解決されたというわけではない。

 もちろん感染者がゼロになれば、個人のレベルで、マスクを外し、気兼ねなくみんなと食事をし、忘年会や新年会を楽しみ、野球サッカーなどを観戦しながら大声で応援できるようになるだろう。しかし、できるようになったからといって世の中がどうなるかはわからない。流行するのはコロナだけではない。普通の風邪も、インフルエンザもなくなりはしない。コロナの流行中の風邪やインフルエンザの減少を見て、コロナ収束後も引き続き同様な予防対策をしようと考える人は少なくないだろう。

■顕在化されたマスク問題

 マスクに関して言えば、流行が収まっても多くの人が着け続けるつもりというニュースも耳にした。

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