コロナ禍で弱くなる子供たち 無気力・不安での不登校が増加

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルス感染症による国内最初の死者は神奈川県に住む80代の日本人女性だった。2020年1月22日に体調が悪くなり、2月1日に肺炎と診断され入院。新型コロナ感染が判明した翌13日に亡くなった。それから3年が過ぎた。23年2月24日時点で累積で3315万7721人が感染し、7万2134人が亡くなっている。

 この間、政府は莫大な予算を投じ、ウイルスの拡散を抑え込むことに躍起になってきたが、本来最も配慮され守られるべき立場にありながら、本気で顧みられずにきたのが子供たちだ。多くの子供たちの生きる力が弱くなっている。公衆衛生に詳しい岩室紳也医師が言う。

「もともと近年不登校の子供たちは増える傾向にありましたが、新型コロナ禍で拍車がかかっている気がします。私は多くの学校でコロナ対策の講演を行っていますが、教員の方から『子供たちの生きる力が弱くなったと感じている』という声を数多く聞きます。何か嫌なことや気が向かないことがあるとコロナ感染が怖いから学校を休む、という子供が増え、親もそれに同意して、その結果、自分自身の殻に閉じこもる子供が増えているというのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし