近年、注目されている「認知症カフェ」では何が行われているの?

公開日: 更新日:

認知症カフェ」は、専門家や地域の人との交流を通して認知症の進行を遅らせ、認知症の方やその家族の社会的孤立を防ぐのを目的に、2012年から本格的に始まりました。これは「オレンジプラン」と呼ばれる国の認知症施策の一環で、認知症の当事者に起点を置いた内容でした。15年に介護者にも焦点が当てられた「新オレンジプラン」が発表され、ここには認知症カフェの普及を通して介護者の負担を軽減させる目標が加えられました。現在、全国に約7000カ所、各市区町村に1~2カ所設置されていて、介護事業者などにより月に1回程度開催されています。

 認知症カフェは、認知症の方やその家族はもちろん、認知症に関心があれば誰でも参加できます。費用は100~200円で、出入りは自由です。特に決まったプログラムはなく、コーヒーやお菓子をたしなみながら、参加者同士で自由にコミュニケーションを図る場所です。懐かしい歌を楽しむ音楽会や認知症についてのミニ講話会などを行っている所もあります。認知症カフェには看護師や作業療法士、ケアマネジャーや認知症サポーターなどの専門家がいるので、介護の不安や今後の治療方針についての相談も可能です。認知症の方にとっては、同世代の友人がつくれて楽しくお話ができる場所であり、介護する家族にとっては介護に役立つ情報を共有したり、日々の悩みを聞いてもらえたりと、息抜きできる場になっているのです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い