著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

【心電図検査】計測時間が短く不整脈が見つけづらい

公開日: 更新日:

 心臓の異常を調べる検査で、主に「不整脈」と「虚血性心疾患(狭心症など)」のスクリーニングに用いられています。

 心臓には洞結節と呼ばれる部位があり、そこから電流が発生して、統率のとれた拍動を繰り返すのです。この電流を測定し、波形を調べることで心臓の異常を見つけます。

 拍動のリズムが乱れるのが、不整脈です。洞結節に異常があったり、洞結節以外の場所から2次的に電流が発生したりするのが原因です。不整脈には放っておいても大丈夫というものもあれば、突然死の原因となるものもあります。

 虚血性心疾患は、心臓の冠動脈が動脈硬化で狭くなったり詰まったりする病気です。狭まるのが狭心症で、詰まるのは心筋梗塞です。ただし自覚症状や発作がある人は、普通はすでに病院を受診していますから、健診で初めて見つかるのは自覚症状のない軽い狭心症などです。

 心電図検査は健診の定番ですが、問題点がいくつかあります。

 ひとつは計測時間が短いことです。普通は10秒か20秒、丁寧にやっているところでも、せいぜい30秒です。そのため、いつ起こるか分からない不整脈は、ほとんど捉えることができません。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    円安地獄で青天井の物価高…もう怪しくなってきた高市経済政策の薄っぺら

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  5. 5

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  1. 6

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  2. 7

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  3. 8

    “第二のガーシー”高岡蒼佑が次に矛先を向けかねない “宮崎あおいじゃない”女優の顔ぶれ

  4. 9

    二階俊博氏は引退、公明党も連立離脱…日中緊張でも高市政権に“パイプ役”不在の危うさ

  5. 10

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明