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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

「1日5分の高強度運動」は13種類の発がんリスクを最大3割減らす

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 追跡の結果、VILPAが計測されなかったのは6.2%。計測された人のうち92%は継続時間が1分以内で、合計時間の中央値は4.5分、最長は16分。2分以下については、中央値4.5分で最長は16分ですから、信号や電車に乗るときに走った程度の運動時間といえます。

 その結果、1分以内のVILPAで中央値に相当する1日合計4.5分の人では、計測なしに比べてすべてのがんでは2割低く、運動不足関連がんでは31%低い結果に。2分以内では、同様にそれぞれ21%、32%の発症抑制効果でした。今回の報告は、世界5大医学誌のひとつJAMAの腫瘍部門が採択。信頼できると思います。

 一方、米メイヨークリニックは、週1回以上筋トレをする人は、まったくしない人に比べて、がんの死亡リスクが33%低下することを報告しています。わずか週1回でも効果があるのです。

 東北大の研究では、週30~60分の筋トレが、総死亡や心筋梗塞脳卒中、がんについてリスクを最も低下させることを報告。しかし、週130~140分では、これらのリスクがむしろ高くなるとしています。

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