著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

運動にはがん予防効果がある 1日15分でもコツコツと続ける

公開日: 更新日:

 肝炎や肝臓がんリハビリ体操を。そんな取り組みを続けているのが久留米大の研究チームです。タオルを使った運動やスクワットなど15分ほどでできる内容で、週1回患者を集めて行っているそうです。

 筋肉は第2の肝臓といわれ、肝臓がんの人のうち筋肉がある患者と衰えた患者を比べると、ある患者の方が長く生きることが分かっています。チームはそこに着目し、「肝炎体操」と名づけた体操を取り入れているそうです。

 久留米大の取り組みは肝炎や肝臓がんなど病気を発症している人が対象ですが、病気になっていない人もぜひ運動を生活に取り入れてほしい。細切れの運動でもよく、最近発表された台湾での研究によると、毎日15分の運動でも、がんや心筋梗塞などの予防になり、死亡数が14%低下し、平均余命が3年延びることが分かりました。

 がんを心配する方は、食事を気にします。欧米の高脂肪食は大腸がんのリスクで、逆に野菜や果物などに含まれる食物繊維やビタミン類はがんの抑制にかかわっていますが、食べれば食べるほどがんが減るわけではありません。つまり、月並みですが、食事はバランスが大事です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった