いま知っておきたい「爪水虫」最新情報(上)新検査キットが日本に初登場

公開日: 更新日:

 爪の水虫(爪白癬)の検査に、新しい方法が加わった。今後、治療はどう変わるのか? 埼玉医科大学皮膚科の常深祐一郎教授に聞いた。

 新しい検査とは、検体に抽出液を加えて抗原を抽出し、抗体で検出して陰性か陽性かを診断する迅速検査「イムノクロマト法」。コロナ禍で鼻の粘膜を綿棒でこするタイプの検査をやったことがある人もいるだろうが、それがイムノクロマト法。市販の妊娠検査薬(尿をかけてしばらく置くとラインが現れるもの)も、イムノクロマト法だ。

「イムノクロマト法は、迅速に結果がわかり、簡便で、感度が高い。爪白癬に対するイムノクロマト法の検査キットは、今回のものが日本で初めてとなります」

 爪白癬は見た目だけで確定診断を行うのが非常に困難な疾患だ。

「類似した爪疾患は多数あり、皮膚科医でも視診のみでの診断では30%程度は誤った判断をするという報告があります。爪白癬は決して視診のみで判断するべきではない」

 これまで爪白癬で行われていた検査はまず、真菌培養法。感度が低く、結果が出るまで週単位で時間がかかる。次に、KOH直接鏡検法。感度は高いが、顕微鏡などの器材が必要。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった