著者のコラム一覧
清水俊彦東京女子医大脳神経外科客員教授

東京女子医大脳神経外科客員教授。「汐留シティセンターセントラルクリニック」の頭痛外来には全国から患者が訪れる。

マスク着用で頭痛がする人、マスク外して頭痛が悪化する人

公開日: 更新日:

 夏ごろからまた猛威を振るっているコロナ。一時は外していたマスクを再び着けるようになった、という人も多いかもしれません。コロナ禍で「マスク頭痛」という言葉も生まれ、この連載でも「なぜマスクをすると頭痛が起きやすくなるのか」を一度お話ししたことがあります。

 簡単におさらいしましょう。不織布マスクは通気性が悪く、マスクの中で呼吸をすると自分の吐いた息がマスクの中にたまる。たまった「呼気」には強い脳血管拡張因子である二酸化炭素が含まれており、マスク内で呼吸を繰り返すことでそれを吸ってしまう。結果、拡張した脳の血管が周囲の三叉神経を刺激し、頭痛が生じるのです。

 対策としては、「時々、マスクを外したり、ずらしたりする」。そうやって血中の二酸化炭素の濃度を下げるのです。周囲に人がいなければ深呼吸も効果的ですよ。

「マスク頭痛」という問題はあるものの、元来、片頭痛持ちの人にとっては、じつはマスクは頭痛を回避させる強い味方でもあります。それは「周囲から漂う強いにおい」を遮断してくれるからです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々