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天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

収入が低くなると心臓病リスクが高くなる…理由はいくつもある

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 実際、収入と運動習慣や心肺機能には関連があるとする日本の研究があります。「東京の労働者、社会経済的地位が運動習慣と心肺機能に関連」という研究です。

 東京、埼玉、千葉、神奈川のいずれかに在住で、1日6時間以上、週3日以上働いている20~65歳の男女9406人を対象に調査したところ、経営者(41.5%)→正社員(36.7%)→パートタイム労働者(27.8%)の順に運動していることがわかりました。また、年齢、性別、BMI、身体活動量から最大酸素摂取量(心肺機能)を算出し、社会的因子の関係を調べたところ、こちらも、経営者→正社員→パートタイム労働者の順になっていました。

 さらには、年収上位3分の1のグループは、下位3分の1のグループに比べて運動習慣がある確率が76%高く、心肺機能が劣る確率が47%低いこともわかったといいます。つまり、高収入の人は普段から積極的に運動していて、それだけ心臓が守られているということです。

 こうした研究結果を考慮すると、はっきりした科学的な根拠はまだないとはいえ、収入と心臓疾患の関係を軽視することはできません。

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