著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

夫の最期を共に過ごすために妻は「介護休業」を活用した

公開日: 更新日:

「そうですね。痛い苦しいっていうのは取り除くようにできます。ただ輸血や点滴は、状態が悪くなったタイミングでやると、もしかしたら間に合わないという可能性があります」(私)

 在宅医療スタート初日から予後のことなど忌憚なくご家族とお話をしました。それから2週間後、奥さまから電話がありました。

介護休業を取りたいので、診断書を書いていただけますか? 会社に提出するためです」

 旦那さんの状態が急変し、食事が取れないようになり、さらに痛み止めの麻薬で吐き気とせん妄も出てくるように。話しかけても応答がないことが増えたため、つきっきりで介護したいと、奥さま。

 介護休業とは要介護状態となった家族を介護するために通算93日取得でき、3分割できます。本件のように介護休業を取り、残された時間の少ない患者さんに寄り添うご家族の方も珍しくありません。厚労省ではこれらの休業休暇の制度を、通院の付き添いや短時間の休みが必要な時に使うことを推奨しています。


 実際に当院でも診療時に同席するために介護休暇を使われている方はたくさんいらっしゃいますし、介護休業を取り、残された時間の少ない患者さんに寄り添うご家族の方も珍しくありません。

 その後、遠方に住むもうひとりの娘さんもご実家に帰ってこられ、最期をどう過ごすか、ご家族全員で話し合われたといいます。

 そんなご家族の意思の実現を支えることもまた、在宅医療の大切な務めだと考えています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網