著者のコラム一覧
近藤一博東京慈恵会医科大教授

大阪大医学部卒。近著「疲労とはなにか」(講談社)

疲労の謎がここまで分かった(3)なぜ軽い運動が疲労を減少させるのか…酵素の産生を増やす

公開日: 更新日:

 どうすれば「生理的疲労」、疲れがとれるのでしょうか。

 この連載の1回目で「疲労感」と「疲労」とは、違うものだということに触れました。「疲労感」とは「休みたい」という気持ちです。過剰な活動によって体の組織に障害が生じている時、脳にその危険を知らせてくれるのが「疲労感」という感覚です。一方、疲労感の原因となる「疲労」は「細胞の停止や細胞死」です。

 意外かもしれませんが、「疲労感」を抑制する一つが、一般的に「ストレス」と呼ばれるものです。正しくは「ストレッサー」といいます。ストレッサー(ストレス源)が心身に作用すると、体内に副腎皮質ホルモンが分泌されます。と同時に交感神経が刺激され、アドレナリンやノルアドレナリンが放出されます。

 アドレナリンやノルアドレナリンには興奮作用があります。疲労感の「休みたい」という感覚とは逆向きの感覚なので「疲労感」を抑制するのです。また、副腎皮質ホルモンには炎症を抑制する作用があります。

「疲労感」のもとは、脳が炎症性サイトカインにさらされることにあります。炎症性サイトカイン産生を抑制することで疲労感を弱めるのです。仕事のために一晩徹夜したけど意外に元気、といった経験をした人も多いでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網