花粉症専門医に聞く(1)薬をギリギリまで我慢するのはOKですか?

公開日: 更新日:

 花粉症の人は身をもって感じているように、今年は暖冬でスギ花粉の飛散開始が例年より早い。

 くしゃみ、鼻水、鼻詰まりといった花粉症の症状が出始めている人は、躊躇なく花粉症の薬を飲むべきです。最もいいのは、花粉症の治療にたけている耳鼻咽喉科を受診し、自分の症状に合った薬を処方してもらうこと。ただ、今の時期の耳鼻咽喉科はとりわけ混んでいる。忙しくて病院へ行く時間がない人は、取り急ぎ市販薬を利用するのも手です。

 薬による花粉症対策は、いかに早く始めるかが肝心。花粉症は、最初から重い症状が出ることはありません。序盤はくしゃみが1日1~2回、はなをかむのが4~5回程度。

 徐々にくしゃみの回数が増え、中盤でははなをかんでもかんでも鼻水が流れるようになり、鼻詰まりがひどくなる。そして終盤に近づくとまた軽くなってきます。症状の程度の強さと発症からの期間をグラフで示すと、ちょうど山のような曲線になります。

 この山をできるだけ平地に近づければ、中盤の症状も軽く済みます。そのためには、序盤で薬を飲み始める。人によっては今年はもう遅いかもしれませんが、ベストは、序盤より前、あるいは、くしゃみはまだだが、鼻がムズムズし始めたかな、と感じたあたりで飲む。早い段階から飲み始めれば、薬の効き目が高いですし、種類も少なくて済みます。かかる費用も安くなります。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし