著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

患者本人は認知症…治療決定に関わる家族は信条で輸血を拒否

公開日: 更新日:

 骨髄中の造血幹細胞に異常が起きる骨髄異形成症候群。これを患う84歳の男性の患者さんが、入院している病院からの紹介で、私たちのところで在宅医療を開始することになりました。

 骨髄異形成症候群は、正常な血液細胞がつくられなくなることから、息切れや動悸がしたり、細かい点状の皮下出血があらわれたりします。

 そのほか、鼻血や歯茎からの出血、倦怠感や感染に伴う発熱などの症状が見られることもあります。比較的高齢者に多い急性骨髄性白血病になりやすく、もっぱら輸血で延命することができます。

 ただ、この患者さんの場合、介護や治療の決断にかかわるキーパーソンの奥さんと娘さんが、信条の都合で輸血に抵抗があるとのこと。在宅医療を開始するにあたって輸血は基本的にやらないとの意見でした。

 当初は昨今の宗教がらみのニュースのこともあり、私たちも非常にセンシティブな問題だと思い身構えていましたが、初診でご自宅に伺うと、そこには穏やかな患者さんがいらっしゃいました。


 私はこのようにお話ししました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か