その瞬間に時間が止まりました…漫画家のやよいかめさん副鼻腔がんとの闘いを振り返る

公開日: 更新日:

 いったん意識が落ちて再び気づいて、またナースコールを連打し、「センセイ!」と声を絞り出しました。やっと先生に診ていただいた結果、止血のために鼻に詰めていたガーゼの端が喉の方でヒラヒラし、息を吸うたびに喉に張り付いていたのです。処置をしてもらうとウソのように息が通り幸せな気持ちになりました。

 あれから5年以上が経ち、今は寛解状態です。

 副鼻腔がんは見つかりにくいので、見つかったときには目や脳に転移しているケースもある病気です。私は早く見つけられたので、寛解までたどりつくことができました。

 人生まだまだ時間があると思っていたけれど、そうではないかもしれないと思えたことで、それまで休止していた作家活動を再開しました。趣味だったイラストを改めて勉強し、今は絵を生業にしています。巡り巡って、このたび中学校の美術の先生もやることになりました。

 病気は怖いけれど、おびえて暮らすのはもったいない。今は半年に1回検診を受けながら、人生を楽しんでいます。

(聞き手=松永詠美子)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝