最短1日でプラークを除去できる歯周病治療「ペリオド」ってなんだ?

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「どれだけ治療で歯垢を除去しても、磨き残しがあると数時間後に再び歯周病菌は繁殖します。中でも歯と歯茎の境目は歯垢が残りやすく、治療から1カ月経てば再び歯周ポケット内の歯垢は元通りに戻る。また歯の歯根は12~16ミリと深く、軽度歯周病で歯が抜けるまでには時間がかかるのに対し、重度の場合、1年で最大2ミリ以上の速さで骨が溶けるため早ければ数年で歯を失いかねません。まずは初診時に染め出し剤で磨き残しがある箇所を洗い出し、そこに対する磨き方や器具の指導を受けて自宅で実践してもらいます。口腔内のプラーク残存率を示す『PCR値』が歯周病治療における目標値の20%以下に達したのを確認したら、ペリオドを実施します。重度の歯周病でもブラッシングの継続で中等度まで改善し、外科治療なしでペリオドで完治された方もいらっしゃいます」

 ペリオドを受けた後は、3カ月に1度(年4回)メンテナンスを継続する。ペリオドを受ける前と同様にメンテナンス期間中も指導されたブラッシング法と定期的なメンテナンスを継続し、歯周病の再発を防ぐ必要がある。

「実際、磨き方を習得してペリオドを受け、その後、年4回の定期的なメンテナンスを継続している患者さんの再発率は非常に低い。歯磨きの方法には、歯ブラシを歯と歯茎の境目に45度の角度で当てて細かく振動させ磨く『バス法』や、歯ブラシを歯と平行に当てたら弧を描くように歯肉を掃除する『ローリング法』などがありますが、歯と歯の間は歯間ブラシやデンタルフロスなどを使わないと歯垢は落とせないので注意が必要です。磨き残しが心配であれば、一度、歯科でPCR値を測定し、自分に合ったブラッシング法の指導を受けるのがおすすめです」

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