女性に多い“隠れ”睡眠時無呼吸症候群に要注意!「肥満」「激しいいびき」の典型例とは異なる

公開日: 更新日:

「ところが女性のSASではAHIで見る重症度と、実際の症状や日中の眠気などQOLの低下とは一致しないことがよくあります。そして女性によく見られる気流制限くらいでは、無呼吸や低呼吸が起こっていないのでAHIではカウントされず、SASの診断には至らない。しかし、症状はあるのでつらい。心筋梗塞脳卒中のリスクも高く、男女の比較試験では、AHIは女性の方が明らかに低いものの、心筋梗塞のリスクは高齢女性では、むしろ高かったとの結果が出ています」

 記者の知人は起床時の頭痛がひどく、いびきがあり、何軒ものクリニックを回って、最終的にSASと診断された。

 女性で痩せ形だったため「SASは太った男性の病気。あなたは違う」と何度か言われたそうだ。

「医師側にもSASに対する間違った認識が根強い。更年期学会やプライマリーケア学会、産婦人科学会レベルで女性のSASを広く周知すれば、診断率も上がると思うのですが、現状はまだまだ。診断がつかない場合、SASを専門で診ている睡眠学会認定施設や睡眠外来の専門病院・クリニック(参考URL=https://jssr.jp/list)を受診することをお勧めします」

 SASを疑う症状としては「多少の差はあれ、いびきがある」「起床時の頭痛」「日中の眠気や倦怠感」「中途覚醒」「息苦しくて目が覚める」が挙げられる。

 なお、治療は男性と同様、CPAP療法という空気を送り込む機器を使っての治療が第一選択となる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも