(4)老化抑制に強く影響する「サーチュイン遺伝子」と「エピジェネティック」

公開日: 更新日:

 今以上の長寿を実現するには、テロメアへのアプローチ以外に、どのような方法がありえるのか? ハーバード大学医学部&ソルボンヌ大学医学部客員教授の根来秀行医師は大きく2つある、という。

「ひとつはダメになった臓器を全部、もしくは一部交換する方法です。例えば、亡くなった方などの腎臓や心臓の移植だったり、歯のインプラント、人工関節、眼内レンズといった人工臓器だったり、ウシの心膜やブタの大動脈弁で作った生体弁を壊れた心臓弁と交換することなどはすでに行われています。今後は、医学の進歩によって新たな技術が生まれ、より広範囲に行われる可能性があります」

 2022年1月に米国で遺伝子操作によってつくられたブタの心臓を人間へ移植する手術が世界で初めて行われた。これなどその典型だろう。

 もうひとつは、全身の細胞に働きかけて、老化を可能な限り均等に遅らせる方法だ。

「テロメアの短縮を防いだり、伸ばしたりするアプローチもそのひとつですが、いまは長寿に関係する特定の遺伝子のスイッチをオンにすることで長寿を目指すという研究が盛んに行われています。そのターゲットのひとつとして世界の研究者が注目するのが『サーチュイン遺伝子』です」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  2. 2

    参政党・神谷宗幣代表が街頭演説でブチまけた激ヤバ「治安維持法」肯定論

  3. 3

    国分太一だけでない旧ジャニーズのモラル低下…乱交パーティーや大麻疑惑も葬り去られた過去

  4. 4

    ホリエモンに「Fラン」とコキ下ろされた東洋大学の現在の「実力」は…伊東市長の学歴詐称疑惑でトバッチリ

  5. 5

    外国人の「日本ブーム」は一巡と専門家 インバウンド需要に陰り…数々のデータではっきり

  1. 6

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  2. 7

    近藤真彦「ヤンチャでいたい」にギョーカイ震撼!田原俊彦をも凌駕する“リアル・ジャイアン”ハラスメント累々

  3. 8

    「モーニングショー」コメンテーター山口真由氏が5週連続欠席…気になる人間関係と体調を心配する声

  4. 9

    参院選終盤戦「下剋上」14選挙区はココだ! 自公の“指定席”で続々と落選危機…過半数維持は絶望的

  5. 10

    参政党の躍進は東京、神奈川だけにあらず? 地方では外国人規制に“地元ネタ”織り込み支持拡大狙い