4月からワクチン定期接種…帯状疱疹を知る(1)大幅増加の理由は「高齢化」と「水疱瘡の子供減少」

公開日: 更新日:

「宮崎スタディを開始した1997年では、20~40代が患者数が一番少ない世代で、50代になって急に増えるという状況でした。ところが今は、20~40代の発症率が最も上がってきています。1997年と2022年の発症率を比較すると、20~29歳で1.6倍、30~39歳で2.7倍、40~49歳で1.9倍となっています」(外山院長)

 なぜ20~40代で発症者が増えているのか? それは、2014年10月1日から始まった水疱瘡(水痘)ワクチンの定期接種と関係している。

 水疱瘡は一度感染すると、水疱瘡のウイルスに対しての免疫を獲得する。だから、例えば風邪のように何回も繰り返し発症しない。感染によって獲得した免疫は時間の経過とともに弱くなるが、再び水疱瘡のウイルスにさらされることで免疫の機能が強化される。これをブースター効果という。

 20~40代の子育て世代は、子どもが水疱瘡に感染することでブースター効果を得られていた。ところが水疱瘡ワクチンの定期接種で水疱瘡にかかる子どもが激減。ブースター効果を得られる機会も激減した。それが帯状疱疹にどう関わってくるのか。次回、より詳しく説明する。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か