著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

「肺腺がん」はステージ3でも根治の可能性がある

公開日: 更新日:

 肺がんの罹患数は12万人で、大腸がんに次ぐ2位。死亡数は男性1位、女性2位で、5万人超の命が奪われています。日本人によく見られるがんのひとつですが、ITジャーナリストの三上洋さん(59)は2つのがんが見つかり、そのうち1つがステージ3bの肺腺がんであることが話題となっています。

 自らのYouTube動画などによると、昨年11月に人間ドックを受けたところ、右の腎臓と右の肺に腫瘍が見つかり、右の腎臓がんについては昨年12月にがんとともに切除したといいます。肺がんについては、主治医に「根治を目指せるギリギリのタイミングに間に合った」と言われ、放射線と抗がん剤で治療するそうです。

 元々、大きな病気をしたことがなかったそうですが、昨年は円形脱毛症や両ひざの痛みなどが重なり、家族の勧めで人間ドックを受診したとのこと。どんながんも、早期は無症状ですから、元気なときほど毎年のがん検診が不可欠。それが早期発見のコツです。

 最近は、画像診断が発達し、肺がん検診のX線検査というと、一般の人は古い印象を持つかもしれません。しかし、肺腺がんは肺の末梢(外側)にできやすく、心臓などに重ならないことが多いため、X線で見つかることがよくあります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾