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石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

バターの食べ過ぎに注意!たくさん取る人は死亡リスクが高い

公開日: 更新日:

 病気にならないための健康的な食事として、以前は「とにかく食事の脂肪を減らすことが健康的」と考えられていました。しかし、脂肪は体にとって必要な成分です。細胞の膜にも脂肪が含まれていて、それなしで生きていくことはできません。そこで最近では、脂肪を取ること自体は問題ではなく、むしろしっかり取ることが健康的だ、という考え方が主流になりました。そこで問題となるのは食事の脂肪の中身です。

 中性脂肪の成分の主体は脂肪酸で、その構造から「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」という2種類に分かれます。ここで飽和脂肪酸を減らし、不飽和脂肪酸を増やすことが、血管などの健康のためには必要と考えられているのです。

 バターには飽和脂肪酸が多く含まれていて、オリーブオイルなどの植物油には不飽和脂肪酸が多く含まれています。今年の米国医師会関連の医学誌に、食事の油の健康効果についての論文が掲載されています。

 医療従事者を対象とした大規模な疫学研究のデータをもとに解析したところ、バターをたくさん取る人は、あまり取らない人と比較して、総死亡のリスクが15%も高くなっていました。

 そこで、バター10グラムをオリーブオイルなどの植物油に変更すると、総死亡のリスクは17%低下すると推定されました。

 バターの食べ過ぎには注意が必要なようです。

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