著者のコラム一覧
南渕明宏昭和医科大教授

心臓血管外科専門医、医学博士。

ホントに病気は薬で治るの? 厚労省が所望するのは55品目

公開日: 更新日:

「この宇宙って、50回目なんですよね。でも一番長く存在しているんですよ。例外的に。でも時間のベクトルが一方向だとはいまだに証明されていませんから、長いとか短いとかは言えないんですけどね」とはとあるノーベル賞候補の方のお話です。

 世の中には「言ったもん勝ち学」と呼ばれるべき学問がいっぱいあると思います。トーケイガクもイガクもその部類かも知れません。製薬会社の営業マンが新薬の説明に来て言いました。

「エビデンスに沿った投与方法でお願いします」

「よく効く薬だけど、のむのやめたらリバウンド(症状が元に戻るかむしろ悪化する現象)とか、ないの?」と尋ねると、

「その辺のデータはありません」

「効く」というエビデンスがあっても、「一生のみ続けなければならないのか、途中でやめたらどうなるのか?」というエビデンスはたいがいのクスリでは示されていません。

 一生のみ続けた人が亡くなったとき、焼き場でご遺体がよく燃えるのかどうか、そんなエビデンスも示して欲しいものです。

【連載】医療のミカタ 医療のフシギ

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ