手術2週間前に立てなくなって…芸人・海原かなたさん腰部脊柱管狭窄症を振り返る
海原かなたさん(芸人/77歳)=腰部脊柱管狭窄症
2018年3月、70歳のとき、「腰部脊柱管狭窄症」で手術をしてもらいました。リハビリ病院を含めると通算5カ月入院しました。長かったですが、余計なことは考えず、一日も早く良くなって舞台に立つことだけを考えていました。
歩きづらさを感じ始めたのは手術することになる4年ぐらい前から。「なんでかな?」と思いましたけど、「年齢も年齢だし、あまり痛くなければそれでええか」と楽観していました。
鍼治療には2年ぐらい通いました。でも良くなるのは治療したときだけで、すぐにまた悪くなる。なんとなく腰に痛みを感じるようになった頃、先生から「これは神経から来ているようだ」と言われ、2018年1月に整形外科でMRIを撮ってもらったら、「腰部脊柱管狭窄症」と判明して手術する流れになりました。
「やるなら早めにしてください」とお願いしたのですが、患者さんが多くて「手術までは2カ月待ちになります」と言われてしまいました。自分としては年間のうち仕事が比較的少ない2月を狙ったのに、3月という手術の日程は覆りませんでした。正月までは舞台に立って漫才しましたよ。まだ十分歩けましたし、痛みというより「違和感」の範疇だったんですよね。
ところが、手術の2週間前になって急に立てなくなったのです。情けなかったですわ。今まで元気に舞台でワァワァ言ってた人間が、寝たきりになってしまって、子供におんぶや抱っこされる状態になったんですから。こんなにひどくなるとは思っていませんでした。
先生の話では、背骨の、神経がたくさん通っている脊柱管が加齢などによって歪んで狭くなって神経を圧迫しているとのことでした。予定していた手術の日まで、痛くて寝たきりの状態が2週間も続き、その間に足の筋肉がゲッソリ落ちてしまったことは明らかです。あと2週間早く手術ができていたら、もっと早く舞台復帰できたんじゃないかと思って悔しくてなりません。いまさらそんなこと言っても仕方がありませんけどね。