どんなプロレス技よりも…女子プロレスラーの井上京子さん胆石症の激痛を語る
井上京子さん(女子プロレスラー/56歳)=胆石症
直径4センチぐらいの立派な“石”でした。昨年10月、手術で取り出された塊を見せられた時、「こんなでっかい石が体の中から出てきたんですか?」と驚いたのですけど、先生は慣れているのか、「そうね、まぁまぁ大きいわね」と普通の反応でした。
じつは私、こんな仕事をしていてもあまり病院に行ったことがなくて、病院で健康診断を受けたこともなかったのです。それがたまたま去年4月、「一度、全部受けてみようか」という気持ちになって、初めて健診を受けたら胆石があることがわかったのです。
ただ、自覚症状はなく、医師の話でも「痛みが出ないまま一生、石を持って過ごす人もいますよ」ということだったので、「今まで痛くなかったのだから大丈夫だろう」と、特に何もしませんでした。
でも、それから半年後の10月、突然、背中に激痛が来ました。息ができないくらいの痛みに「ナニ? ナニッ?」と慌てました。どんな痛みかを形容するのは難しいですね。経験者しかわからないと思いますが、ずっと痛い。今まで受けてきたどんなプロレス技よりも痛くて、大げさじゃなく死ぬかと思いました。
ただ、救急車は呼ばずに自力でタクシーを呼んで、痛みをこらえながら救急外来に行きました。というのも、すごく痛くて苦しんでいるのに、周りの誰もが「胆石だろう」と察しがついていたので、全然かまってくれなかったんです(笑)。
病院では痛み止めを打ってもらったものの、痛くて朝までのたうち回りました。でも石が動いたのか、朝方にはケロッと痛みが治まって無事に帰宅。翌日、改めて検査をするとやはり「胆石ですね」と診断されました。
あんな痛い思いは二度としたくないと思ったので手術をすることになったのですが、「3カ月待ちです」と言われて唖然としました。またいつあの痛みが来るかわからないのに3カ月も待っていられないと思って、ほかの病院を紹介してもらいました。それでなんとか2週間後に手術できることになったのです。