梅雨の時季に増加する「過呼吸」に要注意…自律神経が乱れやすい
「過呼吸で血液中の二酸化炭素濃度やカルシウムが低下すると、呼吸困難、手足の指先のしびれ、めまい、頭痛、胸部の不快感や圧迫感、動悸、吐き気などの症状も現れます。過呼吸が起きても命の危険に関わることはないですが、『死ぬのではないか』という強い不安感を抱き、症状がさらに悪化するという悪循環状態を引き起こします」
■紙袋を口にあてるペーパーバッグ法は絶対にNG
過呼吸は、通常30分から1時間程度で自然に治まる。周囲の人が過呼吸を起こしたら、慌てず対処したい。
対処法としては、紙袋を用いた方法がよく知られるが──。
「紙袋で口や鼻を覆ってそのまま呼吸し、吐いた息を再度吸い込むペーパーバッグ法は、以前は有効と考えられていましたが、今はNGとされています。過呼吸が起きている最中は、体内の二酸化炭素が少ない状態。そのようなときに紙袋で口や鼻を覆ってしまうと、体内の二酸化炭素が急増したり、酸素が急激に低下したりする危険性があります。ペーパーバッグ法で窒息したケースも報告されています」