ザギングアイ症候群…不定愁訴の原因は加齢で起こる「斜視」かもしれない
眼科医側の問題点としては、「ぼやける」「焦点が合わない」といった症状では、斜視を疑うところまでいかない点が挙げられる。緑内障や白内障など他の目の病気でも起こる症状なので、そちらに目がいってしまう。
「斜視さえ疑って検査すれば一目瞭然なのですが、現状はそうではない。実際、患者さんの中には、10年以上診断がつかず、私の外来で斜視の検査を初めて受けたという方が少なくありません。『見えづらい原因がずっとわからなかった。斜視と判明しただけでうれしい』とおっしゃる患者さんもいるのです」
■眼瞼下垂が共通点
サギングアイ症候群は前述の通り、不定愁訴を引き起こしかねない。ほかの斜視と同様、見え方の問題による段差でのつまずき、転倒、交通事故などのリスクが軽症であっても高くなる。早めの対処が必要だ。
サギングアイ症候群を疑うポイントは、片目ずつモノを見た時、両方の目の時よりもクリアに見えるかどうか。クリアに見えるなら、サギングアイ症候群(もしくは他の斜視)の可能性が高い。