ザギングアイ症候群…不定愁訴の原因は加齢で起こる「斜視」かもしれない
「眼科医にも『片方の目の方がクリアに見える』と伝えてください。これは斜視を示すキーワード。『ぼやける』では適切な検査に至らないかもしれませんが、『片方の目が』と言えば、大抵の眼科医が斜視の検査を行うでしょう」
サギングアイ症候群の人には共通点がある。「上まぶたがへこんでいる」「眼瞼下垂」「痩せ形」だ。また「白内障や眼瞼下垂の治療を受けてから、斜視の症状が出てきた」というケースもよくある。該当するようなら、一度検査を受けてみてはどうだろう。
「サギングアイ症候群の治療は主に2つです。ひとつは光の道筋を屈折させるプリズムレンズを使用したメガネをかけること。シール型のプリズムレンズもあり、持っているメガネに貼ることもできます。もうひとつは、斜視の手術で、白内障手術より安全性が高いです」
後関医師が手術をした患者の最高齢は96歳。術後の見え方の変化に、泣いて喜ぶ患者もいるという。