(33)母の暮らし先を探すのに「電話の印象」だけが生の手がかり

公開日: 更新日:

 ウェブサイトのない施設については、グーグルマップで住所を検索し、外観写真や周囲の様子を見てみた。画質が低かったり、撮影が古いものだったりすることもあり、建物の様子は一部しかわからない。それでも、可能な限り判断の手がかりを集めようとした。

 続いて、私は一軒一軒、電話をかけて直接話を聞いていった。電話の印象だけが生の手がかりである以上、相手の応対、言葉遣い、説明の仕方、情報提供の姿勢などで判断するしかない。施設の内部の写真も、職員の様子も見たことがないまま、母が今後の人生を、もしかして最期まで暮らすことになるかもしれない場所を一つに絞らなければならないのだ。

 私は今後の母の暮らしと、私の人生にかかわる最大の難関に挑もうとしていた。 (つづく)

▽如月サラ エッセイスト。東京で猫5匹と暮らす。認知症の熊本の母親を遠距離介護中。著書に父親の孤独死の顛末をつづった「父がひとりで死んでいた」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相の沖縄「慰霊の日」追悼スピーチは99%安倍元首相のコピペ…唯一の違いは旧日本軍の神聖化

  2. 2

    福岡ローカル「西鉄」が"本業"以外で大躍進のワケ 国際物流事業は国内4位でコロナ禍の営業収益は12%増

  3. 3

    高市首相の“恥”行動が海外に飛び火! 英タイムスがG7外交をディスり、英FTは国内財界との没交渉ぶりを暴露

  4. 4

    歌手・小椋佳さん「たばこの煙が悩みを解いてくれた」…82歳の今も週1でコンサート

  5. 5

    西武が交流戦初Vも…ワガママエース今井達也の放出こそが“最大の補強”だった説

  1. 6

    AKB峯岸みなみの“丸刈り写真” 世界中で相次ぐ目撃情報の謎

  2. 7

    【高校野球怪情報】沖縄尚学・末吉良丞“プロ回避”に現実味…左肘不安で浮上する「東都の名門」の影

  3. 8

    『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』オールキャリアを代表する傑作のトリセツに注意セヨ

  4. 9

    『グッド・デイ・サンシャイン』一筋縄ではいかないヘンテコこそが中期のすべて

  5. 10

    東京ビートルズの番組が、ビートルズ来日から60年後となる日に放送決定