下肢装具は「メンテナンス」が重要なのはなぜか
■装具外来で一生サポートする
下肢装具は一般的に3年ほど使用すると経年劣化するといわれています。そのため、3年に1回、医療保険を利用して新品の下肢装具を作製することができます。ですから、当院入院中に短下肢装具を作製した患者さんが退院し、それから3年後に回復されて、より軽い素材の短下肢装具に作り直すケースも少なくありません。つまり、当初は足関節を強く固定するために重い金属製の短下肢装具が必要だった患者さんが、退院後に回復されて軽いプラスチック製の下肢装具に変更される場合もあります。このように、下肢装具が欠かせない患者さんの生活を一生、サポートする体制を整えているのです。
当院の装具外来には、他院で下肢装具を作製した患者さんがやって来て、「この病院で調整や修理をしてほしい」と希望されるケースもたくさんあります。ただこの場合、当院に来てもらっている義肢装具士が作製したものではないため、どうしても責任を持って細かい修理や調整を行うことが難しいというのが実情です。やはり、その下肢装具を作製した義肢装具製作所に修理を依頼するのがベストな選択といえます。ですから、そうした要望があった場合は、「新規の下肢装具を作製する場合は当院で行い、その後も修理やメンテナンスを引き受けます」とお伝えしています。