「子どもの便秘」親が知っておくべきこと(上)便を出しにくいおしりの構造が原因
「つまり『便秘の悪循環』に陥ってしまうのです。また、便秘が続くと食事量が減るので、成長にも悪影響を及ぼしかねません。小さいお子さんですと自分が感じているつらさや苦しさを言葉でうまく伝えられないことがあります。普段からお子さんの様子を気にかけていると思いますが、さらに“便秘のサイン”がないかどうか、目を配り、早めの対策を講じてください」
■“出ていない”サインを見逃さない
便秘のサインは、「強くいきんで便を出しづらそう」「脚をクロスしたり閉じたりする(=排便が痛くて怖いので、便を出さないように我慢している)」「下着に便が付いている」だ。便秘が続けば、食事量も減る。食欲がない・あまりに少食という場合も、便秘の可能性がある。
便秘の子どもは、肛門がおしりのほっぺの奥にあって、肛門と直腸の間にある5ミリ程度の「肛門管」が長く、曲がった構造をしているのが特徴だ。通常、肛門管は立ち姿勢では折れ曲がっていて、座ると肛門がおしりの表面に出てきて肛門管の曲がり具合が緩み排便しやすくなる。しかし、肛門管が長いと、座っても肛門がおしりの表面に出ず、曲がり具合もそれほど緩まず、便を出しにくい。