「子どもの便秘」親が知っておくべきこと(上)便を出しにくいおしりの構造が原因
便を出しやすくするには、肛門を表面に出して、直腸と肛門をまっすぐにしなければならない。便を出しにくいおしりの構造では、普通に座っただけでは、肛門がおしりの表面に出ないので工夫が必要になる。
「和式トイレのかがむ姿勢をとると、膝と胸が近づき、肛門がおしりの表面に出やすく排便しやすくなります。そこで、おまるや洋式トイレでは、脚を踏み台にのせるなどして、脚の高さを上げてください。おむつの場合は、座って膝を抱えて両手を合わせるようにするといいでしょう。人さし指を立てるとまるで忍者のようなので“忍者ポーズ”と呼んでいます」
物心がつかない間は、「おしりが痛いからうんちを出さない」となり、直腸型便秘の悪循環を招く。
「しかし成長とともに『うんちは出さなければならない』ということを理解し、便意を覚えたらすぐにトイレに行く習慣が身につけば、直腸型便秘は解消されます。ただ、『便を出しにくいおしりの構造』があるため、何らかの理由で便意を我慢したりすることがあると、直腸型便秘を再発しかねません」
子どもが小さいうちに、しっかりと排便習慣を身につけさせることだ。排便をしたら、とにかく褒める。夕食後3分間は、踏み台を使って、もしくは忍者ポーズで、排便を促すようにする。バランスの取れた食事と十分な水分の摂取を心がけ、親も子どもと一緒に遊び、よく動くように促す。