(4)めまい患者88人対象の臨床研究で効果を実証…症状の程度が半減

公開日: 更新日:

「ヘッドアップ就寝治療」がどれほど効果的なのかを調べるために、私たちは良性発作性頭位めまい症(BPPV)の患者さん、男女88人の協力を得て、臨床研究を行いました。

 患者さんをランダムに2つのグループに分け、一方のグループにはヘッドアップ就寝治療を毎晩行ってもらい、もう一方のグループには従来通りの寝方をしてもらいました。そして6カ月後、「眼振」の検査を実施したのです。

 眼振とは眼球が水平や上下に動くことで、BPPVかどうかを判定する指標のひとつとなります。すると、ヘッドアップ就寝治療を行ったグループでは、眼振の消失率が有意に増加していました。これは、ヘッドアップ就寝治療がBPPVの改善に有効であることを示します。

 また、主観的なめまい感についても調べました。ヘッドアップ就寝治療の前の状態を10とした場合、6カ月後どの程度まで良くなったかを数字で表してもらうと、全体の平均が10から5に低下しました。完治まではいかなくても、「めまいが軽くなった」という実感を得られたことは、完治に向けての大きな一歩と言えるでしょう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち

  4. 4

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲

  4. 9

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  5. 10

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が