(2)高血圧を改善…2大注目食品は「スイカ」と「ナス」
日本の市場に出回るナスは「冬春ナス」と「夏秋ナス」に分類される。冬春ナスは、高知県、熊本県、福岡県などの温暖な地域でハウス栽培され、夏秋ナスは、群馬県、栃木県、茨城県などで栽培される露地物。高知県の冬春ナスは出荷量全国1位で、JAグループ高知は「高知なす」の商品名で出荷している。
「成長が速い露地物に対し、冬春ナスは寒い時季にハウスの中でゆっくりと成長するため、多くのコリンエステルが蓄積されるのだそうです。中村准教授の研究によると、その量はピーマンやトマトなどに比べて約3000倍。『高知なす』は、ナス由来のコリンエステルによる血圧改善効果が認められ、生鮮ナスとして初めて機能性表示が認められています」
ナスのコリンエステルはサプリとして製品化されている。「高知なす」を日常的に食べるのもよし、サプリを利用するのもよし。1日分のサプリ8錠にはナス2本分のコリンエステルが含まれている。渡辺医師は自身でサプリを試した後、高血圧患者に飲んでもらい効果を検証した。
「60代女性は、収縮期血圧(上の血圧)が140.9㎜Hgでしたが、サプリを起床時に飲むと135.5、起床3時間後では133.4。70代女性は起床3時間後に飲むと、飲まない場合と比べて上の血圧が0.5下がり、6時間後の摂取では6.8下がりました」