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天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

夜は照明を消して真っ暗な環境で眠ることが心臓を守る

公開日: 更新日:

 夜に明るい光を浴びると心臓病リスクが大幅にアップする──。そんな研究結果が報告されています。

 米国のハーバード大や豪州のフリンダース大などの研究チームが、英国の長期大規模健康調査「UKバイオバンク」に参加している約8万9000人を対象に実施した研究です。まずは参加者に専用の小さな光センサーを手首に装着してもらって、どのくらい明るい環境で1週間を過ごしているかを記録。そのデータをベースにして約8年にわたって追跡し、狭心症、心筋梗塞、心不全、脳卒中などの病気が新たに発症するかを調べたところ、「夜間の明るさ」が強い環境で過ごしていた人ほど、心臓病や脳卒中を発症する人が増えていたことがわかりました。

 最も暗い環境(約0.62ルクス)で過ごしていた人に比べ、夜間に非常に明るい環境(約105ルクス)で過ごした人では、心筋梗塞のリスクが最大47%、心不全は最大56%、冠動脈疾患は最大32%、脳卒中は最大30%も発症リスクが高くなっていたといいます。

 研究では、夜間に数ルクス程度の弱い光を浴びるだけでもリスクは徐々に高くなり、100ルクス前後の環境になると、心臓病リスクが著しく増加することも判明し、とりわけ女性や若者でリスクの上昇幅が大きいこともわかりました。また、「非常に明るい環境」というのは、明るい室内照明、スマホやテレビの光を間近で浴びている程度の明るさですから、自分も同じような環境で過ごしているという人は多いのではないでしょうか。

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