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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

LUNA SEAのドラム真矢さんが急逝…「がん脳転移」早期発見の特殊なMRI検査

公開日: 更新日:

 転移性脳腫瘍の主因である肺がんのうち5~6割を占める肺腺がんは、半分程度でEGFR遺伝子の変異が関係。その変異があると、肺がんと診断された時点で約25~30%の頻度で脳への転移が認められ、経過観察中の脳転移は40~60%に上るといわれます。

 肺がんは診断時から脳転移のリスクが高いことから、症状がなくてもガドリニウム造影剤を使用したMRI検査を行うことが普及。脳転移しやすい乳がんでも、同様のMRI検査が行われるようになってきました。

 ガドリニウム造影剤は腫瘍や炎症などを鮮明に映し出すために用いる金属化合物で、脳や関節の診断に使用されます。一般のヨード造影剤より安全性が高いものの、わずかな脳への残存をはじめ副作用もあり、慎重な使用が大切ですが、脳転移のチェックにはとても有効です。

 脳転移の治療は放射線が中心で、その数が重要になります。1~数個なら定位放射線治療でピンポイント照射を行い、正常な脳へのダメージを最小限に食い止めることが大切。無数にあるときは全脳照射で、そうなると認知症のような症状が現れやすいのです。そんなことを防ぐためにも、脳転移のリスクが高い人は経過観察をしっかりと受けて早期発見を心掛けることをお勧めします。

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