「実質エンゲル係数」と「食事の劣化」を直視せよ…東京の単身世帯は40%超?

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 たとえば東京の大卒初任給は約25万円。税や社会保険料、家賃、一定の貯蓄を差し引けば、自由に使える金額は大きく削られる。そこに占める食費の比率は、都市部の若年単身世帯ではすでに40%を超えている可能性がある。

 物価動向もそれを裏付ける。2018年を100とした場合、2025年の食料品指数は134.3まで上昇した一方、実質賃金指数は97.7に低迷し、購買力はむしろ低下している。収入が伸びない中で、食費だけが重くなっている構図だ。

 実際、無職世帯では名目でもエンゲル係数は31.1%に達し、30%ラインを超えつつある。

■「安く豊かに食べられる時代」は終わった

「問題は食費の割合増加そのものでなく、その中身です。固定費が削れない中で、家計は調整弁として食費を切り詰め始めている可能性が高い。その影響は栄養状態に表れ始めているように思います」

 厚生労働省の国民健康・栄養調査を基に2018年と2023年を比較すると、50~70代で総摂取カロリーや塩分はわずかに減少している。一見健康的に見えるが、実際には栄養の質が低下している。ビタミンAや葉酸は1割以上減少し、ビタミンCも1~2割減少。カリウムやカルシウム、マグネシウムといったミネラルも軒並み減っている。これらは主に野菜や果物から摂取される栄養素だ。

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