「実質エンゲル係数」と「食事の劣化」を直視せよ…東京の単身世帯は40%超?
つまりカロリーは維持しつつ、安価な炭水化物や加工食品に依存し、相対的に高価な野菜や果物を減らすという「静かな食生活の変化」が起きているのである。
背景には食料価格の上昇がある。輸入品は為替の影響を受け、国内でも肥料高騰や農業従事者の高齢化で供給が不安定化している。加工食品も値上げが続き、数千品目規模の価格改定が繰り返されている。
栄養の偏りは将来的な健康リスクに直結する。ビタミンAや葉酸はがんリスク低減、ビタミンCは免疫機能、カリウムは血圧、カルシウムは骨の健康に関わる。不足が直ちに疾病を招くわけではないが、長期的には肥満や生活習慣病のリスクを高める。
「今起きているのは単なる家計の変化ではなく、健康を徐々に蝕む構造的問題です。エンゲル係数の上昇を『必ずしも貧困化ではない』とする見方は、実質賃金の低下と食料価格高騰が同時進行する現状では説得力を失っているのではないでしょうか」
食費の比率上昇は、生活の選択肢が狭まり、食の質が犠牲になり始めている兆候だ。「安く豊かに食べられる時代」は終わった。
限られた条件の中でいかに栄養を確保するか──それが今、私たちに突きつけられている課題である。そして、高市政権はその解を見いだし、実行する責務がある。


















